Bリーグのダイナミックな改革 ー B.革新
学生の頃、バスケットボールをしていました。
当時メディアでNBAの試合が放映があったわけでは無いですが、それでも非常に興味がありました。
NBAは世界のトップリーグであり、今でもその興味は変わりません。
現在、Bリーグとして日本国内でも、バスケットボールを楽しむことができるようになりました。

そして、日本でバスケットのワールドカップが開催されたこともあり、バスケットボールの人気が非常に高くなっています。
私は、この人気が一過性とならないか、非常に心配でした。
それは、私の学生の頃の経験がくる勝手な思い込み『日本では、バスケットボールはマイナーなスポーツ』があったからです。
BリーグがJリーグ式システムを採用しており、クラブ経営の足かせとなる昇降各制度があります。
そのため、税金ありきの運営になり、悪い評判が出てくるのではと心配していました。
しかし、Bリーグは、人気がある、このタイミングで大きな改革をします。
現Jリーグ式システムからの大転換となるため、準備期間を設けた2026年からの採用となります。
下記はBリーグのB.革新を抜粋(引用)となります。
『Bリーグは、2026-27シーズンから現在の単年の競技成績による昇降格制度を廃止し、エクスパンション型へと移行する。そして売上12億円、入場者数4,000名、収容人数5,000人以上でスイートルーム設置など基準を満たすアリーナ、この3つが要となるライセンス基準をクリアするのが、新B1への参加条件となる。では何故、ライセンス基準としてこの3つの要素を重要視するのか。そしてより根源的なところである何故、この構造改革を行う必要があるのかについて、島田慎二チェアマンに聞いた。』
B.革新(https://www.bleague.jp/new-bleague/interview/)
参入基準が、継続的なクラブ運営力へ
将来構想において、新B1、新B2、新B3への参戦については競技成績ではなく、ある一定の事業内容を審査して行います。
その最初の審査が、2024年10月となります。何故、2年前かと言うと、理由は2つあります。
【集客力構造と収益の確保】
1つは2026-27シーズン以降、新B1は毎日試合が開催をし、毎日ファンの方々にバスケットボールを届けたいと考えています。今は土日と水曜日のみ。連続の試合は選手への負荷もありますし、ファンの方々も観戦の機会も限られますし、報道も限られてしまいます。Bリーグがもっと国民の方々、地域の方々を元気にするためにも毎日開催とする、そのためには大きなイベントが決まる前に日程を組む必要があります。
【アリーナの公共性】
2つ目は、1つ目と逆の視点になります。バスケットボールはアリーナを利用するソフトの1つであり、1年のうちで利用するのは約30日のみです。新たなアリーナの有効活用、価値の最大化を考えると、残りの335日の中で地元が潤うイベントを誘致して埋め込んでいかなければいけないです。その場合、ある一定の猶予期間が必要で、2年前の段階でバスケットボールのスケジュールを決めて空いた日を他のイベントで埋めてもらえるようにしたい。そのために2年前に審査します。逆に新B2、新B3については今のライセンスと同じく1年前に日程を組むことを考えているので、初回審査はこれまでと同じ1年前に行います。
【収益のあるプロスポーツのクラブチーム】
バスケで日本を元気にしていくためには、日本各地に点在しているクラブが盛り上がらないといけない。この思いが前提としてあります。本当の意味でクラブが賑わっている状況になるために、社員が何人いて、平均年収がいくら必要なのか。色々な要素を考慮して試算した結果、最低でも売上12億円の規模に達していないと、地域を元気にするような人的リソースを抱えることができないです。
すごいです。すごいです。
Bリーグの現チェアマンの島田さんは、本当の経営者だと感じます。
Bリーグは、『赤字で税金ありきのプロスポーツ団体』から『プロスポーツとして収益力のあるクラブチームのプロスポーツ団体』になるこをを明確に示しました。
そして、B.改革を実施するタイミングです。
人気のあるうちに、Bリーグが自立した存続可能なプロスポーツであることを、広く社会に認知させることになります。
現在、Bリーグのクラブチームは、売上12億円を達成できないところが多くあります。しかし、この規定はクラブチームが、健全なクラブ運営ができることを目的としています。
もちろん2024と2025シーズンで集客力・ブランド力を向上し、収益を改善するクラブチームも出てくるでしょう。
また、今回参入基準に到達しないクラブチームも、エクスパンション型の新基準を満たすことで、参入できる仕組みも考慮されています。

特筆すべきは、『単年の競技成績による昇降格制度を廃止』です。これは、他の基準と比較しても非常に大きな改革です。
昇降格制度によって、全てのクラブチームがトップのB1リーグへ参加できるチャンスがありました。
また、ファンの中には、『昇降格制度があるから、シーズン最後まで盛り上がるんだ』という人がいます。そのため、新Bリーグには売上基準・集客基準・アリーナ基準があるのだから、昇降格制度を残しても良かったのではないかという意見があるかもしれません。
昇降格制度を残しても、クラブチームは安定した収益を確保できるのでしょうか?
理解していると思いますが、クラブチームが降格すると、そのクラブチームの収益は大きく減少します。
また、昇降格ラインにいるクラブチームは、降格を防ぐため、昇格を目指す為、選手補強のために想定外の人件費が発生します。昇降格ライン以外のクラブチームも、所属リーグに残るために、パフォーマンスの良い選手を獲得する必要があり、高額な人件費を必要とします。
このように、選手の獲得合戦による人件費の高騰に加え、追加の人件費が必要となる可能性があります。
結果、コストの大半が人件費となり、必要な他の部分への投資が難しくなります。
つまり、昇降格制度は、安定したクラブ運営の阻害要因だと言えるでしょう。
このように、『昇降格制度』は、収益力のあるクラブ運営を目指すエクスパンション型の新基準とは、相反するシステムです。
新基準を満たしているクラブチームには、スポンサーも事業投資が容易となります。
また、自治体は、収益性・公共性ともに確保されることによりアリーナ建築・改修がしやすくなります。
最後に、ここでは記載していませんがBリーグでは、2026年からドラフト制度も開始します。
この制度は、2巡目までの実施となりますが、クラブチームへ機会の平等が補償されます。
また、チームだけでなく選手自身にも親近感を持ってもらいやすい選手育成が可能となります。
ドラフト制度も、昇降格制度と相反するシステムです。
Bリーグの発展を心から期待します。
出典:B.LEAGUE『 B.LEAGUE INNOVATION』(2024/08/27)
https://www.bleague.jp/new-bleague/renewal
出典:B.LEAGUE『 B.革新 INTERVIEW』 (2024/08/27)
https://www.bleague.jp/new-bleague/interview
以上