オールドメディア(テレビ、ラジオ、新聞)とニューメディア(SNS、Webコンテンツ、その他のメディア)#2

今回もこのテーマについて書きます。

オールドメディアが『ニューメディアについて』議論するきっかけとなったのが、今回の兵庫知事選で斉藤元彦氏が勝利したことです。
この議論は、ニューメディアをリスペクトした対等なメディアとして扱わず、オールドメディアのみが正当なメディアという論調となっています。
事実、選挙後のテレビ番組では『テレビは法律で縛られる』『今後も公益を考え放送しなければならない』と言い、別のテレビ番組では『選挙が始まると公平性を担保する。また、事実確認無しでは放送しない』と言っています。

そもそも、なぜ『選挙戦中だけ』を比較しているのでしょうか?これでは、人々と論点がずれても仕方ありません。
多くの人達は、『選挙戦中の放送、それ以外の期間の放送』を区別して扱っているわけではありません。また、選挙前とはいえ選挙戦直前まで立候補した人を批判し続けていました。このように、日頃の放送から視聴者への印象は作られていくのです。

1.オールドメディアは、公平中立でない

今回の兵庫県知事選の結果を受けオールドメディアが『ニューメディアについて』議論し始めたことが、オールドメディアの放送には意図が有ると明確に示したことになりませんか?
あくまで私見ですが、オールドメディアの人達は、自身が『偏向報道』だと言われていることを知っていると思います。
最初にすべきことは、『なぜ、偏向報道と言われるのか』についての検証だと思います。
オールドメディアの人達は、本当に何の偏向もなく公平中立な放送をしていると思っていますか?
もし、そう考えているのであれば、現在のオールドメディア離れを止めることは出来ないでしょう。
(実際は、オールドメディア離れと言われる現象は、このことだけが原因ではありません。)

オールドメディアとは、テレビだけではなく地方を含むラジオ局や新聞社もメディアが存在します。
例えば、あるテレビ番組では、確固たる証拠を示すことなく特定に人や政党を批判し悪い印象を与えるような放送を行っています。
そのようなコンテンツがあるため、人々はオールドメディア全体の印象として『偏向報道』と言うのです。

私たちは、オールドメディアが特定の政党や活動家を支持するような報道をすることを否定しているわけではありません。『公平中立』と言いつつ特定の政党や活動家を支持するような放送をするから『偏向報道』と言われるんです。
オールドメディは、自身の政治的・思想的な立ち位置を明確に宣言した方がいいと思います。それぞれのメディアの政治的・思想的な立ち位置が明確になることで『偏向報道』と言われなくなるでしょう。むしろ、視聴者は見る番組を選択しやすくなります。
実際、アメリカでは、民主党や共和党のどちらかを支持し、それに沿った報道をしている局もあります。

もし、政治的・思想的な立ち位置を明確にすることが法的に問題というならば、その法律こそオールドメディアの現実と乖離していると言えるでしょう。むしろ、その法律について政治家を含めた活発な議論をテレビで行えばいいと思います。

2.オールドメディアだけが正当メディアと言う特権意識

今回の問題ではっきりしたことは、オールドメディアの『自分達だけが正当なメディアであり、自分達の主張こそが正しい』という考えがあるということです。また、なぜかオールドメディアに出演している人達までもが『自分たちは特別な存在』だと思っていることです。

だから、自分(達)の意見だけが正しく、意見と異なった人は排除すべきだと思っているのでしょう。
事実、オールドメディアに関わる人達が『ニューメディアに規則を作った方がいい』と発言しています。
さらに、ある芸人がコメンテーターとして出演した時「票を投じる人は、人格はどうでも仕事できればいいっていう人もいるわけじゃない。現地に住んでいる人でその実感が多かったっていうふうに俺は解釈しているんだけどね」と指摘したそうです。
この発言からもオールドメディアに関わる人は、『自体が自分は特別な存在で、一般人は愚民だ』と言っているのと同じです。まぁ、この発言は、特権意識というより明確な差別ですが。
実際、『特定の人の人格を否定(一般人が同じことをするといじめだと言われます)し、さらに投票した人達を見下した発言(一般の人だと差別と言われる発言)』をする人を許すオールドメディアも、それを支えるスポンサー企業も同罪と言えるでしょう。

意見が異なると徹底的に排除する姿勢は、多様性を否定しており、自身の発言を自ら否定する行為です。
メディアに政治的・思想的な立ち位置があるように、全ての人にそれぞれの考え方が有ります。
ただ、自分達と真逆の考え方の人達がいることを理解した上で放送ことは、最低限必要な姿勢ではないでしょうか?


参考:スポーツ報知(2024/12/29)
https://hochi.news/articles/20241201-OHT1T51032.html?page=1

参考:サンスポ(2024/11/20)
https://www.sanspo.com/article/20241118-LF3G4435TFH5TKVATHUTPXHPBY


以上
2025/01/05